インフルエンザについて

インフルエンザの流行について
和歌山市でもインフルエンザが流行してきました。
今年のインフルエンザの状況と対策について、従来の説明を加えてお話しいたします。 
現在(1月下旬現在)はどうなの
和歌山市では患者数が急増してきています。年齢では成人の方の発症が先行しているようですが、小児の患者
も増加し学級閉鎖や学年閉鎖を認めるようになっています。今後はさらに増加すると予想されます。
今年のインフルエンザの特徴は
今年度は昨年の新型インフルエンザの影響があり流行の予測が大変予想が難しい年ですが、現時点では
新型インフルエンザが流行しています。昨年度新型インフルエンザに罹らなかった方は特に注意が必要ですが
昨年度新型に罹ったからといって新型にならないわけではなく、2度罹患された方もおられます。
今後新型だけの流行となるのか、季節型の香港型やB型の流行が新型に引き続きでてくる可能性もあります。今年度の新型は重症化しないという意見も散見されますが、流行の初期で判断することは危険で、昨年度同様呼吸器症状を強く認め入院される例もあるため油断しないようにしましょう。
診断は
周辺の流行状況に気をつけてください。学校や園で高熱でお休みになられるかたが多くみられる場合は注意
が必要で、そのうえ急激な発熱、関節痛、頭痛などを認めた場合は検査が必要です。なお外来で行われる検査
ではA型かB型かはわかりますが、新型か季節型かはわかりません。治療方針に違いはありません。発熱から半日程度は検査が陽性にでないことがあることはご承知ください。
治療は
自然軽快もしますが、治癒まで5日程度かかります。発熱後48時間以内に治療薬を開始すれば症状を軽くすませることができます。お薬の危険性は研究がすすみ、ほとんどの年代(1歳以下や妊婦も含め)で危険性は
少ないと言われるようになりましたが、医師に相談してください。
今年から選択できる薬が増え、以下のような薬があります。
   タミフルという飲むお薬  (カプセルまたは粉1日2回、5日間)
   リレンザという吸い込むお薬(1日2回、5日間)
   イナビルという吸い込むお薬(1回のみ、5日間持続)
   ラピアクタという注射のお薬(1回のみ、5日間持続)
どの薬でも効果および副作用にに大きな差はありません。
家で気をつけることは
異常行動:興奮、おびえ、うわごと、徘徊などは薬を内服していなくとも出現することがあります。特に十代
     では飛び降りなどの重大な事故が報告されているので、インフルエンザと診断されれば2日間は
     目を離さないようにしましょう。また異常行動が長引く場合(1時間以上が目安)やけいれんを      おこした場合は必ず受診するようにしましょう。
食  事:水分を十分にとるようにしましょう。
入  浴:疲れさせないように、サッパリさせるのはかまいません。
重症化 :発熱が続く場合は合併症の可能性もあるため3日に1回は受診させてください。
     顔色が悪い、息がゼイゼイし呼吸が早い、嘔吐や下痢が続く、反応が悪いなどの進行する
     症状がある場合は早期に受診しましょう。
感染予防:家庭内で流行しないよう本人の手洗い、うがい、マスク(他人にうつさないよう)が重要です。
     ただし健康な方のマスク装着による予防効果は限定的(あまり効果がない)とされています。
学校、幼稚園、保育所は
原則として、熱が下がってから2日間かつ発症してから5日間は登校、登園できません。
ただし学校や園の方針もあり、登校許可基準については学校・園で確認してください。

前ページへ