インフルエンザ感染症について
和歌山市でインフルエンザが流行してきました。今年のインフルエンザの状況と対策について、従来の説明に加えてお話いたします。 
現在(1月下旬現在)はどうなの
和歌山市では患者数が急増しています、いくつかの学校や園では学級閉鎖となっています。
今年のインフルエンザの特徴は
現時点ではA型香港 と以前は新型とよばれていたA型H1N1(2009)が混在して発生しているうえ、
B型の発生も認められています。A型香港は年長者で重化しやすく、A型H1N1(2009)は3歳以下の年少者で流行しやすいと考えられています。また、今シーズンのうちに何度も違う型のインフルエンザにかかる可能性が高く注意が必要です。
診断は
急激な発熱、関節痛、頭痛を認めた場合は検査が必要です。ただし発熱から半日程度は検査が陽性にでないことがあることはご承知ください。
治療は
型の違いによって治療方針に違いはありません。自然軽快もしますが、治癒まで5日程度かかります。発熱後48時間以内に治療薬を開始すれば症状を軽くすませることができます。
選択できる薬が増え、以下のような薬があります。
   タミフルという 飲むお薬  (カプセルまたは粉 1日2回、5日間)
   リレンザという 吸い込むお薬(1日2回、5日間)
   イナビルという 吸い込むお薬(1日のみ1度に2回から4回吸入、5日間持続)
   ラピアクタという注射のお薬 (1回のみ、5日間持続)
どの薬でも効果および副作用にに大きな差はありません。
10歳未満では飲むお薬を、10歳以上では吸入するお薬を、飲むことが困難な場合は注射のお薬、をお勧め
しますが、最終的にどの薬を使用するのかはご相談ください。
感染予防:家庭内で流行しないよう本人の手洗い、うがい、マスク(他人にうつさないよう)が重要です。ただし健康な方のマスク装着による予防効果は限定的(あまり効果がない)とされています。
学校、幼稚園、保育所は
従来は熱が下がってから2日を経過すれば登校、登園が可能であったのですが、流行を抑えるため、解熱後2日かつ5日間は登園、登校ができなくなりました、すなわち最低限5日間は登園登校ができなくなりました。
出席許可書は必要ないところがほとんどですが、学校や園の方針もあり、登校許可書の提出については学校・園で確認してください。

ノロウイルス感染症について
現在ノロウイルス感染症が流行しており、大規模な集団感染も報告され連日のように報道されています、
ノロウイルスについて注意いただきたいことについてお話しいたします
特徴は
感染が大きくなりやすい(うつりやすい)というのが特徴ですが、感染した後の症状は他のウイルス性胃腸炎に比べ重いというわけではありません。ですから感染予防や感染拡大を防ぐことが大切です。
予防法は
手洗い 時間をかけて丁寧におこないましょう。
消毒  トイレや吐物の消毒には特殊な消毒液を使ってください、従来いわれているアルコール系の消毒液は
効果がないとされています。次亜塩素酸ナトリウム(ハイターを希釈)して消毒するようにしましょう。
注意 塩素系の消毒薬は吸い込むと体には良くないとされています。スプレーなどで噴霧するのではなく必ずタオルなどで拭き取るようにしましょう。


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