予定日より随分早く生まれた、どうすればいいの?
昔はよく未熟児という言葉を使っていましたが、現在では体重が2500g未満の赤ちゃんを低出生体重児とよび妊娠週数37週未満は早産児というように分けています。

低出生体重児や、早産児は産院やNICUという赤ちゃん専門の施設で管理されており赤ちゃんの入院は1週間以上、お母さんは先に退院となることが多いと思います。主治医の先生から説明があると思うので、ここでは病気のお話はしません。

NICUで働いてきた経験から、お母さんや保護者の方にぜひ知って欲しいことについてお話します。

1 赤ちゃんは待っている。
NICUや保育器にはいっていると近寄りがたく思われますが、そんなことはありません。手洗いをしっかりしていただければ大抵の場合、触れることも可能です。赤ちゃんにとっての最高の治療は母親の温もりです。
NICUによっては治療の関係で面会制限があるところもありますが、できる限り毎日面会してあげてください。

2 最高の栄養は母乳である。
たとえ、早産児や1000g未満の低出生体重児であっても母乳の重要性はかわりません。よほどのことがないかぎり、母乳は必要ですので主治医と相談のうえ、冷凍した母乳を運んできて下さい。
  
3 どんどん質問しよう。
NICUはなんか、ばたばたしていて、先生も捕まえにくい、質問しにくい雰囲気と思います。だけど、どんどん質問して下さい。まずは、近くにいる看護婦さんを捕まえて聞いてみて下さい。NICUの看護婦さんはスペシャリストです。その場でわからなくても、きっと調べてくれたり、先生に伝えてくれたりします。医療者側としても御家族の考えなどがわかり、大変ありがたいことなのです。

4 お母さんをいたわりすぎないで。
こう書くと、反感も多いことと思います。しかし、NICUで働いてきた経験では、いままでがんばってきたのはお母さんであるにもかかわらず、産後のお母さんを気づかうあまり、赤ちゃんとの接触を遠ざける場合も見受けられます。お母さんの気持ちを大切にしてあげましょう。  

5 後送搬送という方法もある。
NICUは自宅から遠くにあったりするのですが、生まれてからしばらくすると、点滴もとれて体重増加を待つだけとなります。里帰り分娩などでお母さんが遠方で通えないという場合(特に他府県のかた)では、近くに新生児をあつかってくれる病院があれば、搬送していただくことも可能です。 

帰ってきたら

1 普通、産院やNICUを退院できるということは
”通常の赤ちゃんと同じように扱っていいですよ”ということです。環境などは特別なことは必要ないでしょう。もし、特別なことがあれば退院時に説明していただけると思います。

2 しばらくの間(最低6ヵ月間)は予定日から月齢を考えて下さい
例えば、発達(くびのすわりなど)も予定日から考えていただくこととなります。

3 感染症には少し弱いので、しばらく人ごみは避けるようにしましょう

4 ホームページなどを参照する
スモールベイビー.comという早産児用のサイトがある
http://www.small-baby.com

4 予防接種については予防接種のうけれるの?の項参照にして下さい